横浜開港資料館

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What's New「ミニ展示コーナー」

2008年度「特別資料コーナー」

橘樹郡を支えた人びと

会期:2009年3月3日(火)〜4月19日(日)

かつて横浜市の周辺には、橘樹郡(たちばなぐん)・都筑郡(つづきぐん)・鎌倉郡・久良岐郡(くらきぐん)という4つの郡がありました。郡とは府県と町村の中間にあたる行政単位です。

現在の横浜市鶴見区、神奈川区・保土ヶ谷区・港北区の各一部、川崎市のほぼ全域にあたる地域は、橘樹郡(たちばなぐん)と呼ばれていました。

郡役所には郡長や郡の職員十数名が働いており、郡内の町村に対する指導・監督を行っていました。また彼らは、郡内全体に関わる土木・教育・勧業等の広域行政を担っていました。

このほか、各町村から選ばれた議員で構成される郡会(郡の議会)もあり、郡長が提出する毎年の予算案等を審議していました。

今回の展示では、そうした橘樹郡(たちばなぐん)を支えた人びとの横顔に触れる以下の4点の史料を紹介します。

  • 橘樹郡(たちばなぐん)長と郡会議員ら 大正3〜4年頃 秋山俊幸氏寄託
  • 橘樹郡(たちばなぐん)長と郡会議員ら 大正7年12月15日 秋山俊幸氏寄託
  • 郡制有終記念帖 佐久間亮一氏寄贈
  • 最後の橘樹郡長・福本柳一(ふくもとりゅういち)の回想(『私の人生行路』) 福本和彦氏寄贈
大正7年12月の通常郡会を終えた橘樹郡(たちばなぐん)長と郡会議員ら
秋山俊幸氏寄託
大正7年12月の通常郡会を終えた橘樹郡(たちばなぐん)長と郡会議員ら 秋山俊幸氏寄託

「横浜アマチュア演劇クラブ」関係史料
Exhibit : “Yokohama Amateur Dramatic Club” Historical Materials

期間:平成20年12月2日(火)から平成21年3月1日(日)
Tuesday December 2, 2008, to Sunday March 1, 2009
場所:横浜開港資料館 第2常設展示室内
The west corner of Exhibition Room 2

2007年度、レスリー・カーター氏(アメリカ在住)より、横浜に居住した外国人たちが組織した演劇クラブ、横浜アマチュア演劇クラブ(Yokohama Amateur Dramatic Club)の関係史料をご寄贈いただきました。

同クラブは1900年頃に設立され、第2次世界大戦期に活動を休止しますが、戦後、再開し、1983年には横浜劇場グループ(Yokohama Theatre Group)と名称を変えました。

今回は、その中から「年次総会議事録」やプログラム、写真など8点を紹介します。

In 2007 Mr. Leslie Carter, a United States resident, donated materials for a history of the "Yokohama Amateur Dramatic Club," a theatrical club formed by foreign residents of Yokohama.
The club, established around 1900, suspended its activities during the Second World War. After the war it resumed theatrical production, taking the name "Yokohama Theatre Group" in 1983.
We exhibit eight of the items donated by Mr. Carter, including programs, photo, and annual general meeting minutes.

1960年代にホテルニューグランドやセント・ジョセフで上演された演劇のプログラム
Programs for dramas the club presented at the Hotel New Grand and St. Joseph's College in Yokohama in the 1960s.
1960年代にホテルニューグランドやセント・ジョセフで上演された演劇のプログラム

石井光太郎文庫 俳諧関係資料 −春鴻の短冊−

期間:平成20年9月18日(木)から11月30日(日)
場所:横浜開港資料館 第2常設展示室内

春鴻(1733〜1803)は、相模国下飯田村(現横浜市泉区下飯田町)に生まれた江戸中期の相模を代表する俳人の一人です。武藏・相模の文芸史研究を手がけた石井光太郎氏は、郷土の俳人春鴻について研究し、多くの成果を残しました。ここでは石井光太郎氏が収集した春鴻の貴重な短冊3点と、俳諧関係資料を展示します。

[点取帖]春鴻の句が入集している。
[点取帖]春鴻の句が入集している。

関東大震災写真帳

期間:平成20年8月28日(木)から9月15日(月)
場所:横浜開港資料館 常設展示室2内

1923年9月1日に関東地方を襲った未曾有の大災害、関東大震災。今回、震災の被害状況などの写真150枚を収めた「関東大震災記録写真帳」を初公開します。瓦礫の街と化した山下町・山手町・伊勢佐木町などのほか、震災後のバラック校舎での授業風景や物資配給状況などの写真から、85年前の大災害の凄まじさと、そこから立ち上がろうとする人々の姿が伝わってきます。

山下町一帯の被害状況
山下町一帯の被害状況
寿小学校での物資配給状況
寿小学校での物資配給状況

グランド・ホテルの面影

期間:平成20年5月27日(火)から8月24日(日)
場所:横浜開港資料館 常設展示室2内

グランド・ホテルは、明治3年(1870)にグリーン夫人によって開業され、明治6年、堀川沿いの居留地20番地(現在の横浜人形の家の位置)に石造りのホテルがオープンした。その後、明治23年(1890)には、隣接地の居留地18番と19番地にP・サルダ設計による新館が増築された。関東大震災で倒壊するまで、横浜を代表するホテルであった。

横浜市保土ケ谷区にお住まいの冠木宏之氏よりグランド・ホテルの封筒が寄贈されことは、『開港のひろば』100号で報じたが、冠木氏寄贈の、グランド・ホテルの絵はがきと、当館が所蔵するメニュー(長澤信雄メニューコレクション)とともに特別資料コーナーで紹介する。

グランド・ホテルの絵はがき
奥が旧館・手前が新館
グランド・ホテルの絵はがき 奥が旧館・手前が新館
グランド・ホテルのメニュー
明治36(1903)年6月3日
長澤信雄メニューコレクション・当館蔵
グランド・ホテルのメニュー 明治36(1903)年6月3日 長澤信雄メニューコレクション・当館蔵

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