T. L. ブレイクモア(Thomas L. Blakemore 1915〜94)
弁護士、ブラウンの遺産管財人。昭和14年、東京帝国大学に留学のため初来日した。ブラウンとの交流はこの時からはじまったという。戦時中は戦略事務局(OSS)に属した。21年に政治顧問部(POLAD)スタッフとして再来日し、間もなく民政部(GS)に移った。オプラーとともに、戦後日本の裁判所法、刑事訴訟法の改正に重要な役割をはたした。占領途中でGHQを辞し、東京に弁護士事務所を開いて日本にとどまった。晩年に帰国し、シアトルで亡くなった。
夫人のフランシスは、民間情報教育局情報課スタッフとしてブラウンの下にいた。日本美術に造詣が深く、後年、Japanese deseign through textile patterns(『織物の柄にみる日本のデザイン』)[ブラウン文庫 4886]やWho's who in modern Japanese prints(『現代日本版画家名鑑』)[ブラウン文庫 2083]などの著書がある。後者には、「この本をドン・ブラウン・コレクションへ謹呈」との夫人の自筆献辞がある。
去年の夏、ブレイクモアがのこした文書の存在が明らかになった。
フランシス・ブレイクモアの献辞
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