横浜開港資料館

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館報「開港のひろば」バックナンバー

「開港のひろば」第106号
2009(平成21)年10月28日発行

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展示余話
横浜開港資料館×中華街
横浜中華街文化フェアの試み

2009年7月29日から10月25日まで「横浜中華街150年 落地生根の歳月」展が開かれた。本展示の開催にあたっては、中華街の商店街組合である横浜中華街発展会協同組合(以下中華街発展会)と当館が共催で、「横浜中華街文化フェア」を実施した。

横浜中華街の「食」と「観光」を担う中華街発展会と、中華街の「歴史」に焦点をあてた展示を行う当館がタイアップすることで、この街の魅力を多くの方々に知っていただけるのではないかと試みた。その活動について紹介したい。

企画を練る

2008年12月26日、中華街発展会事業企画部(鐘上智部長)との第1回打合せ会を開いた。そこで、開港150年の節目の年に、開港を契機に発展してきた横浜中華街の文化と歴史を市民・来街者に知っていただく、文化的事業を行うことで意見が一致した。

その後何度か会合を重なる中で、「横浜中華街文化フェア」を2009年8月中旬から10月中旬までの2か月間行うこと、事業の柱は(1)展示(横浜開港資料館の企画展示と中華街での街中展示)、(2)燈籠会(ランタン・フェスティバル)、(3)記念シンポジウムの三本柱で行うことにまとまった。文化フェアのキーワードは「ハイブリッド・カルチャー・チャイナタウン 融合文化空間・中華街」とした。これは、横浜中華街を、中国にルーツを持つ人びとが築いてきた街ではあるが、中国そのものではなく、150年という歳月の中で、中国の文化と国際都市横浜の様々な文化が融合してできた街ととらえたからである。また、横浜中華街の文化、横浜華僑華人のアイデンティティとは何かを考える機会としたいという思いもあった。

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