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「開港のひろば」第102号
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特別資料コーナー
「横浜アマチュア演劇クラブ」関係史料
昨年度、レスリー・カーター氏(アメリカ在住)より、横浜に居住した外国人たちが組織した演劇クラブ、横浜アマチュア演劇クラブ(Yokohama Amateur Dramatic Club)の関係史料をご寄贈いただきました。
同クラブは1900年頃に設立され、第二次世界大戦期に活動を休止しますが、戦後、再開し、1983年には横浜劇場グループ(Yokohama Theatre Group)と名称を変えました。
この演劇クラブが設立された少し前の1899年、居留地制度が撤廃されました。居留外国人たちは、それまでの治外法権下から、日本の法律下におかれるという、大きな転換を余儀なくされました。
この史料は、その後の横浜外国人社会のようすを、演劇という文化活動を通じてうかがい知ることのできるめずらしい史料です。史料は全部で14件あり、1930年から1991年にかけての約60年間の、委員会・年次総会議事録や、上演プログラム、ポスター類です。
写真1は、1930年の年次総会議事録で、この史料の中で最も古いものです。
写真2は、1960年代にホテルニューグランドやセント・ジョセフで上演した際に配布されたプログラムです。
いずれも12月2日から、当館特別資料コーナーで一般公開します。
最後になりましたが、寄贈者のカーター氏と、仲介の労をとってくださったE・コルベットさんに感謝いたします。
(中武香奈美)