展示記念講座

この10月27日に無事、開幕した第2回企画展示「異国船の来航と海図―欧米日本測量探査史」を記念して、全5回の講座を、9月14・21・28・10月5・12日の日程で開催した。
4名の講師にご登場いただき、つぎのようなタイトルでお話しいただいた。第1回―横山伊徳氏(東京大学史料編纂所)「海図の世界史」/第2回―鈴木純子氏(相模女子大学)「日本の近代海図前史」/第3回―横山伊徳氏「海図の日本史」/第4回―於保正敏氏(海上保安庁海洋情報部)「現代の海図作成」/第5回―門馬大和氏(海洋科学技術センター)「海底地形図―見えない世界を見る」。全5回を通して、海図の過去と現在さらにはその未来までをも、グローバルかつ多角的に概観することを企図したものである。
海図という一般にはあまりなじみのないテーマであったが、延べ224名もの方にご参加いただいた。会場の当館講堂は毎回、ほぼ満員となり熱心な質問も相次ぎ、予定の2時間が短く感じられたほどであった。海図の歴史を理解するには、測量の技術や理論など自然科学上の理解も不可欠であるが、展示では充分に表現することができなかった。こういった点について専門家にわかりやすくお話しいただけたのも好評の理由のひとつかと思われる。
講座の内容を要約して、つぎに紹介しよう。なお要約の文責は筆者にあることをお断りしておきたい。
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