横浜開港資料館

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館報「開港のひろば」バックナンバー

「開港のひろば」第110号
2010(平成22)年10月27日発行

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資料よもやま話
APEC Japan 2010 in Yokohama 開催記念
館蔵絵葉書に見るアジア太平洋地域の諸都市

2010年11月7日(日)から14日(日)までの一週間、横浜でAPEC(アジア太平洋経済協力会議)が開かれる。APECの参加メンバーは、オーストラリア、ブルネイ、カナダ、チリ、中国、中国香港、インドネシア、日本、韓国、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、パプアニューギニア、ペルー、フィリピン、ロシア、シンガポール、チャイニーズ・タイペイ、タイ、米国、ベトナムの21の国・地域である。

当館はアジア太平洋地域の古い絵葉書や古写真を所蔵している。横浜の写真類を収集する過程で集まったものだが、たとえば世界一周旅行の旅人の写真帳であったり、アメリカに移住した一族の間でやり取りされた絵葉書であったりする。ここでは、横浜と世界をつなぐ航路について考えながら、いくつかの絵葉書を紹介したい。

ペリーの長い足取り

嘉永6年(1853)にペリーが始めて日本を訪れた時、その艦隊の足取りは以下の通りであった。アメリカ東海岸のノーフォークを出発し、大西洋のセントヘレナ、アフリカのケープタウン、インド洋のモーリシャス島とセイロン島を越え、マラッカ海峡に入ってシンガポールに達し、香港、上海、那覇などのアジアの諸港を経由。7ヶ月半ほどかかって浦賀沖に姿を現した。太平洋を横断するルートが確立していないための実に長い足取りだが、だからこそ日本の開国が必要であった。

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