横浜開港資料館

HOME > 館報「開港のひろば」 > バックナンバー > 第131号 > 資料よもやま話  横浜海岸教会所蔵資料の公開にあたって〈3〉

館報「開港のひろば」バックナンバー

「開港のひろば」第131号
2016(平成28)年2月3日発行

表紙画像

資料よもやま話
横浜海岸教会所蔵資料の公開にあたって

(2)文書には、震災後組織された日本基督海岸教会維持財団による「記録簿 大正一三年より附始メ」(文書−23)や、「集会記録 千九百廿五年度」(文書−24)など、関東大震災後の教会再建に関する記録などもある。また震災後、新しい会堂が建設されたが、その際取り揃えられたカーテンや聖壇机・聖壇椅子などの諸備品類購入に関する記録(「領収書」ほか 文書−36)も残されている。

前述したように、横浜海岸教会は、戦後日本基督教団を離脱するが、その際日本基督教団より横浜海岸教会の牧師渡辺連平に送られた、教団離脱につき慎重を期すことを希望する旨の「書簡」(文書−49)、日本基督改革派に加盟する際に提出された「加盟願(下書)」(文書−50)などがある。

(3)書籍のうち聖書(45点)の大半は、明治9(1876)年に翻訳委員社中により翻訳・刊行された『新約聖書 希伯来書(へぶるしょ)』(聖書−1)など、横浜で刊行された聖書(41冊)である。昭和30(1955)年、昭和21(1946)年創設の神戸神学塾(神戸神学院)と、昭和27(1952)年創設の東京神学塾を合同し、日本基督教会立の日本基督教会神学校(現、東京基督教大学)が創設された。海岸教会資料の聖書のうち29冊と教書のうち2冊に、「日本基督教会神学校 日本プロテスタント史研究室」の蔵書印のある、日本基督教会神学校旧蔵書が含まれている。

(4)写真には、「横浜海岸教会仮建築場 燒組作業所」(写真−1 資料3)、「現会堂建立鍬入式」(写真−12 資料4)など、未公開の写真も含まれている。

資料3 横浜海岸教会仮建築場 燒組作業所 大正13(1924)年9月 (写真−1)
横浜海岸教会所蔵・当館保管
資料3 横浜海岸教会仮建築場 燒組作業所 大正13(1924)年9月  (写真−1) 横浜海岸教会所蔵・当館保管
資料4 現会堂建立鍬入式 (写真−12)
横浜海岸教会所蔵・当館保管
資料4 現会堂建立鍬入式 (写真−12) 横浜海岸教会所蔵・当館保管

≪ 前を読む      続きを読む ≫

このページのトップへ戻る▲