横浜開港資料館

HOME > 館報「開港のひろば」 > バックナンバー > 第131号 > 資料よもやま話  横浜海岸教会所蔵資料の公開にあたって〈2〉

館報「開港のひろば」バックナンバー

「開港のひろば」第131号
2016(平成28)年2月3日発行

表紙画像

資料よもやま話
横浜海岸教会所蔵資料の公開にあたって

横浜海岸教会所蔵資料の概要

海岸教会資料の総点数は486点である。内容を、以下の六分類とし公開することとした。(1)設計図面136点、(2)文書233点、(3)書籍70点、(4)雑誌27点、(5)写真12点、(6)絵葉書8点である。また(3)書籍は、内容を①聖書45点、②教書9点、③その他16点の三つに分類した。

前述したように、横浜海岸教会は、大正12(1923)年の関東大震災で被災している。そのため海岸教会資料には、教会の創設以降、関東大震災までの資料は多くはない。資料に含まれる関東大震災以前に作成された資料は、85点で全資料の17%であり、内訳は、文書19点、書籍51点、雑誌7点、写真8点である。そこには、前述した明治6(1873)年から7(1874)年にかけて日本基督公会の信条規則の案として作成された日本基督公会規則の写「公会規則 木版にせしもの」や、明治30(1897)年3月から同38(1905)年12月までの「総会記録」(文書−7)などがある。

(1)設計図面には、現会堂建設の際、Y・Wadaにより提案された「横浜海岸教会設計第一案」(設計図面5−3①)や雪野元吉による「横浜海岸教会設計第二案」(設計図面5−1)、「YUKINO」の浮き彫りのある平面図3枚・立面図4枚・縦断面2枚(設計図面1−10①〜⑨ 資料2)などがある。なお会堂の建設については、『横浜・長崎 教会建築史紀行〜祈りの空間をたずねて〜』(横浜都市発展記念館編 2004年)を参照されたい。

資料2 「YUKINO」の浮き彫りのある平面図 1階平面図 (設計図面1−10①)
 横浜海岸教会所蔵・当館保管
資料2 「YUKINO」の浮き彫りのある平面図 1階平面図 (設計図面1−10①) 横浜海岸教会所蔵・当館保管

≪ 前を読む      続きを読む ≫

このページのトップへ戻る▲