HOME > 館報「開港のひろば」 > バックナンバー > 第127号
「開港のひろば」第127号
|
資料よもやま話2
横浜・ムンバイ姉妹都市提携50 周年記念
山下町の旧インド人商館
姉妹都市提携
横浜在住インド人が架け橋となり、横浜市は1965年6月にムンバイ市と姉妹都市提携を結んだ。日印間で最初に実現した姉妹都市提携だ。以来、横浜ムンバイ交流委員会等を通じて交流を重ね、2003年からは毎年秋に山下公園で、インドの正月祭りディワリが開かれている。姉妹都市提携50年の節目に、横浜市はムンバイ市に駐在員事務所を開設する方向で進んでいる。新たな歴史が刻まれていく。
(伊藤泉美)
横浜のインド人の歴史については、『横浜におけるインド人のあゆみ』(横浜開港資料館・横浜ユーラシア文化館編、2013年)・拙稿「1930代後半の横浜中華街とその周辺 - 中国系・インド系商店の状況を中心に」『横浜開港資料館紀要』第29号(2011年)などを参照されたい。
br> br>
図2
![]() |
図3
![]() |
山下町一帯 1950 年代後半 横浜市史資料室蔵 インド商会が復帰した頃の横浜。山下公園は進駐軍による接収が続く。白線の部分にインド人関係の建物が集まる。四角い7つの建物がインド人商館。②は現存。③はインド・クラブ。図3は白線部分の拡大。 |
図4
![]() |
図5 撮影協力:有限会社同發
![]() |
① 山下町95 番地の旧インド商館 横浜市が1952 年に建造し、インド系のキシンチャンド商会が入居。同商会が横浜を撤退する際に同發が購入し、事務所として使用。図4は新築時の『神奈川新聞』(1952年8月13日号)記事。図5は現況。 |
図6 1960 年頃 Pサダニー保険代理店蔵
![]() |
図7 撮影協力:関東港業株式会社
![]() |
② 山下町26 番地の旧インド商館 図6はムルチャンド商会時代の玄関で撮影。図7は現在の関東港業事務所。住居部分の2階には台所、食堂、バス、トイレ、寝室、女中部屋などが設けられていたが、現在もその間取りが残る。 |