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館報「開港のひろば」バックナンバー

「開港のひろば」第98号
2007(平成19)年10月31日発行

表紙画像
企画展
100年前のビジネス雑誌『実業之横浜』−変貌する都市と経済
企画展
実業雑誌と『実業之横浜』
展示余話
有吉忠一の和歌
資料よもやま話1
「たまくすプロジェクト」始動

歴史の証人、たまくす
親木の樹勢回復とたまくす基金
資料よもやま話2
イギリス駐屯軍と居留地社会
新収資料コーナー(6)
武州橘樹郡市場村「御用留」
資料館だより

資料よもやま話1
「たまくすプロジェクト」始動

たまくす二世を育てよう

  たまくすプロジェクトでは、たまくすを未来に伝承するため、たまくすの実から芽を発芽させて二世を育て、市内各所に記念植樹を行います。

  この活動は、現在横浜市で推進されている150万本植樹行動の一環としても実施されるもので、横浜の緑化を進める試みでもあります。

  たまくす二世の育成は、市民から募集した育て親が担います。「開港の生き証人、たまくすの育て親になろう!」講座を開催し、たまくすの歴史や苗ポットの育成方法を学びます。そして、各自でたまくすの実を植えた苗ポットを持ち帰り、自宅で二世を育てていただきます。

  育て親の皆様が丹精こめたたまくす二世は、開港150年の2009年秋に横浜市内の各所に記念植樹していく予定です。

  また、このプロジェクトでは、NPO法人横浜シティガイド協会の協力を得、横浜開港資料館の旧館裏に苗床を設置し、苗木を育てます。

  これからの2年間、苗木たちが元気に育っていくよう見守ってください。

図3  昭和30年(1955)頃の英国総領事館(現旧館)とたまくす(写真手前左寄り) 広瀬始親氏撮影寄贈 横浜開港資料館所蔵
昭和30年(1955)頃の英国総領事館(現旧館)とたまくす

親木の樹勢回復とたまくす基金

  たまくすプロジェクトでは、二世の育成とともに、親木のたまくすそのものも一層大切にし、元気に生き続けられる手当をしていきます。例えば、土壌改良を行い、樹勢回復をはかります。

こうしたたまくすプロジェクトを推進する財源の一つとして、市民や企業の皆様から寄付金を募集し、「たまくす基金」を創設する計画です。

今後のたまくすプロジェクトの活動に、皆様のご理解とご支援をお願い申し上げます。

(伊藤泉美)


図4  たまくすの実から発芽した苗木

たまくすの実から発芽した苗木

(樹形変化を中心としたたまくすの考察については、岩野修「歴史の証人玉楠は三代目?」『開港のひろば』第73号をご覧ください。)


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