HOME > 館報「開港のひろば」 > バックナンバー > 第141号 > 企画展 戊辰戦争と横浜 山梨、宮城、北海道に残る記録から〈4〉
「開港のひろば」第141号
|
企画展
戊辰戦争と横浜
山梨、宮城、北海道に残る記録から
おわりに
以上、山梨、宮城、北海道に残る記録から、横浜と戊辰戦争との関わりを紹介しつつ、この時期の横浜の性格を考えてきた。戊辰戦争前後の横浜開港場の情況を知り得る歴史資料は、横浜にはさほど残っておらず、横浜市外に残る記録を利用せざるを得ない。しかし、横浜から離れた地域から横浜を視ることによって、都市横浜の性格をまた異なった角度から考えることができるように思う。
なお、本稿の執筆にあたって、井出研氏(神奈川県予防医学協会)、松田美沙子氏(山梨県立博物館)、水野沙織氏(仙台市博物館)、大鳥居仁氏(陸別町教育委員会)からは、史料の閲覧や関連情報の教示等で大変お世話になった。記して心より感謝を申し上げる。
(𠮷﨑雅規)
【参考文献】
石井孝編『横浜売込商甲州屋文書』有隣堂、1984年/横浜開港資料館編『吉村屋幸兵衛関係書簡 復刻版』横浜開港資料館、1989年/石塚裕道『明治維新と横浜居留地』吉川弘文館、2011年/仙台市史編さん委員会編『仙台市史 通史編五 近世三』仙台市、2004年/關内幸介解読・陸別町関寛翁顕彰会編『關寛齋 奥羽出張病院日記』陸別町教育委員会、2016年/中西淳朗「「横浜軍陣病院」の歴史地理学的再検討」『神奈川医学会雑誌』22巻1号、1995年/大山瑞代訳・吉良芳恵解説『幕末維新を駆け抜けた英国人医師−甦るウィリアム・ウィリス文書』創泉堂出版、2003年