横浜開港資料館

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館報「開港のひろば」バックナンバー

「開港のひろば」第132号
2016(平成28)年4月15日発行

表紙画像

展示余話
あるドイツ人が残した写真帳から

仲間との小旅行

ザンドステーデは、約3年間の横浜在住期間中、ビール工場勤めの合間にドイツ人仲間と各地に出かけている。金沢八景や箱根、佐野(栃木県)、鹿野山(千葉県君津市)が確認できる。図6はドイツ人総勢13名で鹿野山に出かけた時の写真である。神野寺だろう。人力車で木更津の海に入って遊ぶ写真も残っていて、この小旅行を楽しんだようだ。1908年3月撮影とある。他に内陸部の水力発電所を訪ねた時の写真も数枚あるが場所は特定できない。

図6 鹿野山 神野寺か
図6 鹿野山 神野寺か

力士たち

図7は力士たちを撮した写真である。興行で横浜を訪れた一行だろうか。ザンドステーデは「日本の闘士 全員男性 1908年3月」とメモ書きしている。撮影場所は、背景に洋館が写っているので山手だろう。ザンドステーデが勤めるビール会社が招いたのかもしれない。目の前の大男の日本人たちにザンドステーデはどんな感想をいだいたのだろうか。

図7 力士たち
図7 力士たち

ドイツ語解読等にあたっては松居宏枝さんの協力を得ました。記して感謝します。

(中武香奈美)

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