横浜開港資料館

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館報「開港のひろば」バックナンバー

「開港のひろば」第120号
2013(平成25)年4月24日発行

表紙画像

展示余話
「スポーツがやってきた!」展と寄贈資料

ウィリアム・ヘーグとシルバー・カップ

ウィリアム・ヘーグの写真がYC&AC所蔵資料より発見されたことについては、前号に述べた。またヘーグが尽力しイギリスのサッカー協会から贈られたシルバー・カップは、戦時中の金属供出で失われたが、2代目シルバー・カップが、一昨年イギリス、サッカー協会より創立90周年を迎えた日本サッカー協会に贈られたことも記した。展示では、YC&ACが所蔵するヘーグの写る新発見の写真2点を紹介するにあたり、2代目シルバー・カップを是非紹介したいと考えた。今年1月1日、第92回天皇杯サッカー選手権大会の決勝が行われ、J1柏レイソルが勝者となった。そこで年明け早々日本サッカー協会のご紹介で、日立柏レイソルに展示会期中の借用をお願いした。展示開催まで約3週間、資料借用のお願いとしては極めて遅いお願いではあったが、日立柏レイソルより全展示会期中のお貸し出しを許可いただいた。当館旧館には、ウィリアム・ヘーグら関東大震災で亡くなった英国総領事館職員4名の名が刻まれた銘板があるが、掲載する写真4は、銘板の前で借用したシルバー・カップを写したものである。ヘーグとシルバー・カップの90年目の再会であった。

写真4 関東大震災で死亡した旧英国総領事館職員の銘板と2代目シルバー・カップ
写真4 関東大震災で死亡した旧英国総領事館職員の銘板と2代目シルバー・カップ

シルバー・カップの貸し出しをご許可くださった日立柏レイソルには心からのお礼を申し上げたい。また同社の廣川邦生氏には大変お世話になった。記して謝意を表したい。

(石崎康子)

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